受験科目を絞るという選択
皆さんは高校で「科目を無闇に絞るな」と言われたことがありますか?
少なくとも、そう言われながらも「僕は私立専願だから」と考え、3教科に絞る という選択肢を取った生徒は数多くいるでしょう。
そこで、今回は科目を絞るのが果たして正解かどうかについて書いていきたいと思います。
僕は、「自称進学校」の「一般コース」に通っていました。インターネットや模試での偏差値は高く出ているものの、実際には生徒の学力が伴っていない高校です。
そこでは、先生に何を言われても「5教科7科目」という選択肢を取らない という生徒が多くを占めていました。
そんな中での5教科7科目受験を僕は過剰に恐れていました。各科目の時間配分や、習熟度などについてです。
そして、僕は現役でセンターの目標を叶えずに受験を終えるのが怖くなり、クラスメートより少し早い高2秋 という時期に受験勉強を開始したのです。
閑話休題。
まず結論から言うと、受験科目を絞るかどうかは「その人次第」だということです。
ここまで読んでいただいて文句がある方もいらっしゃると思います。
では、僕なりに「科目を絞るのに向いていない受験生」を説明していきます。
(よく言われる、「全ての教科は繋がっているため」といった綺麗事は抜きにさせていただきます。)
ここからは、文系の方について説明していきます。ご了承ください。
「5教科7科目で受験を闘うべき人」
①英語が苦手な人
②現代文が苦手な人
③定期テストを頑張ってきた人
④受験勉強はするつもりだが、志望校が定まらず、また上京したいという気持ちも薄い人
この3つです。①②に関してはご存知の通り、多数の科目を用いることで弱点を打ち消すことが出来るため、文系で英語か現代文が苦手な人は5教科7科目の勉強をオススメしています。
(数学の得手不得手は関係ありません。少なくとも、センターや共通テストのレベルで最低限の6割~7割を取るのは苦手科目でも可能です。)
周知の通り、「英語」という科目は文系の大学受験において最も重要とされています。現実、科目を絞り英語の学力を上げようとしている受験生が多いです。
しかし、センター試験で僕の周りの人の点数を見ても、「MARCH志望」と言いながら「8割(160点)」という目安となる点数を取れない生徒が多いのです。極端な苦手科目が「3科目」の中にあると、成績が上がらなかった時に「受験失敗」がほぼ確定してしまいます。
一科目に時間をかけられるからといってその科目の成績が上がるとは限らないですし、中には3教科にしたために勉強時間が減少した人も…
当初河合のマーク模試で偏差値45を叩き出した、英語を大の苦手としていた僕も、最終的にはセンターリサーチで偏差値60(165点)を取ることができました。
決して自慢できる点数ではありませんが、その一方で「中堅国公立大学」をめざす生徒に取ってはボーダーを超えており、センター利用にも活用できる点数でもあります。
結果論ではありますが、各教科限られた時間の中で効率を強く意識したために達成できたことだと思っています。
③に関しては、文系では理科基礎や公民が定期テストの努力次第でいい結果を導くことがあるので、挙げました。
そして④ですが、別に「地元の国公立大学に行け」と言っているわけではありません。
「5教科7科目」の勉強をすることで、記述模試でD、E判定を取っていた私立大学にもセンター利用(現共通テスト利用)で合格することが出来るためです。
前回の記事で説明したとおりですが、僕は地方国公立大学の併願校として、難関私大である「立命館大学」や「関西大学」と「関西学院大学」にセンター利用の「3教科型と4教科方の両方で」合格することができました。私立専願だと恐らく合格はしていなかったでしょう。
(同志社大学はそもそも不合格でしたが)
定期テストの時に普通コースで僕と同じ(平均以下の)点数を取っていた私立専願の僕のクラスメートも、定期テスト上位だった生徒も、MARCHや関関同立にほぼ受からずに浪人か滑り止めに通うかの選択を迫られていたことを考えると、
5教科7科目という選択には
①センター試験(共通テスト)の対策をしっかりとやる(私大専願はどうしても志望校の過去問重視)
②センター利用という試験形態が、極めて倍率の高い一般試験より合格しやすい
③国立と私立、行きたい方の選択ができる
④私大に行っても、「5教科7科目」の勉強をしたという経験はかなりの財産になる
⑤3教科に比べ、5教科7科目の方が利用出来る試験形態が多い
と少なくとも5つの利点が挙げられることがお分かりいただけるでしょうか。
簡単に「3科目」受験をすると決めてしまった受験生、まだどこを志望するか、どの科目を使うか決められていない受験生はもう一度「5教科7科目受験」という選択肢を再考してみてはどうでしょうか。
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準難関〜中堅国公立大併願としての「関関同立」のススメ
僕は国公立大学の併願で所謂「関関同立」を受験しました。(「関関同立」とは、同志社大学、関西学院大学、立命館大学、関西大学の4つから成る、西日本文系トップ4の私立大学である)
僕の友人からは「何故MARCHではないのか、何故東京に行こうと思わないのか」を度々聞かれていました。
もちろん、東京に行きたくなかった訳ではありません。東京に行けば様々な人と出会え、地元とは異なる環境で刺激的な日々が送られたことだろう。それでも、「受験戦略」として関関同立を選択したのです。
その理由はいくつかあります。今回は、「準難関〜中堅国公立」として(金岡千広、5S以下)の受験者のうち、2次試験に数学を用いない方々への記事とさせていただきます。
まず1つ目に、問題形式です。関関同立の4校のうち、選択科目の試験で筆記を用いないことが多いのです。
これは国立志望者にありがちな話ですが、選択科目の日本史世界史において記述問題の対策が出来ておらず、一般試験で苦しむパターンが多いというのはよく聞きます。
そして、関関同立には国語や英語など、国公立大学での2次試験対策が活用できる科目に記述問題が採用されているケースが非常に多く、国公立大志願の受験の後押しとなっています。
2つ目はセンター利用(現共通テスト)での合格のしやすさです。
例えばMARCHでは、1番難易度の低いとされる法政大学でも3教科で85%教科、5教科で82%とかなりの得点が必要です。そして何よりMARCHセンター利用は早慶をはじめとした、その大学を安全校と捉えている志願者に枠を奪われ、MARCH第1志望の生徒は日東駒専を受験せざるを得ないという話は有名です。
私大専願の生徒でこれですから、中堅国立志願者にはもっと厳しい戦いが強いられます。
では関関同立は、というとこれまた変わってきます。同志社大学、関西学院大学はセンターのボーダーも高いものの、関西大学であれば4教科80%足らず、立命館でも3教科83%、5教科76%~79%、7科目は75%程度で合格できる学部も複数あるのが特徴です。
(立命館大学は古文漢文免除、英語はリスニング含むかどうかを任意で選べてのこの得点率であり、かなりお得と言わざるを得ません。)
そして僕がこの大学を推す強い理由に、「後期試験の入りやすさ」があります。
後期試験(3月に行う試験)はボーダーが公表されないため何かと敬遠されがちですが、実は関関同立のうち関西学院大学と立命館大学はMARCHに比べかなり入りやすい傾向にあります。
僕もそちらを受験しましたが、実際のところ詳しいボーダーは分かりません。しかし、関西学院大学では3教科で85%、立命館大学では4教科で83%で合格することが出来ました。ボーダーはさらにそこからもう少し低いものと思われます。関西学院大学に関しては、センター前出願のボーダーより数%低いものとなっているようです。
(立命館は公表しているのでご確認ください)
そして前期は関関同立の合格数0だったものの、後期では関西学院大学で3学部、立命館では4学部に合格することができました。前期で不合格だからと言って、決して諦める必要は無いということが学べました。
(後から聞いた話ですが、僕が東京方面の私大の中期や後期を受けると、成成明学が精一杯だったそうです。)
もちろん、東京に行きたい一心でMARCHを受験されるのはいいと思います。ですが、ただ難関大学に入学したいのであれば、西日本有数の大学「関関同立」を目指してみてはいかがでしょうか。
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当ブログを始めるにあたって
僕は、この春に大学受験を終了しました。
受験勉強は高2の秋からという、早過ぎず遅すぎずのスタート。
模試の成績もぼちぼちで終わり、国立大も私立大もぼちぼちのところを受験した、ネット上では数少ない「地方中堅国立大志望」の受験生でした。私大も「関関同立」のうち関西学院大学と立命館大学、関西大学には合格できました。
こんな僕でもやはり、受験には思うところがあります。私大前期(1月〜2月の受験)ではセンターである程度得点率が取れたものの戦略ミスもあり滑り止めにしか受からず、国立前期にも不合格となり、私立大後期への出願も合わせて受験料は80万円程…とかなりかさみました。
そしてその中で受験、とくに(僕を含め)中堅以下の国公立大学志望者の私立大学受験の難しさをひしひしと感じた2月でした。
そんな僕だからこそ、後輩の皆さんやその親御さんに伝えたいことや後悔していることが多々あります。
当サイトは地方国公立、そしてMARCHや関関同立以下を第一志望としているある意味「普通」の受験生にこそ読んでいただきたい記事を載せていく予定です。
(他の方の記事では、旧帝大、一橋、横国、神戸や早慶といった難関大学志望者向けのものが多く、参考にならない方も多いと思い、開設致しました。)
長きに渡って記事を更新していく予定です。1人でも多くの受験生の参考になる記事を書くことができればいいなと思います。
それでは。
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